ひゃっほう

メニュー| ハナテン | ハナ2 | 会誌 | 妖怪? | 動揺 | 駄文 | 停滞 | フィクション | 妖精 | バッドエンド | 黒さん | 恐怖 | 車1 | クローセル | パーイーモン | でも | 暑し | ボク | レディ | 自暴自棄 | 結城家 | 史記 | アイニ | されど |

されど

されど

「……さっきは、失言だったヨ」

ジャックも詫びの言葉を言った。

「それによ、犯人、自分でも自覚がないんじゃねえのか?」

淳司は自分で思ったことを口にする。

「どうして?」

総司が不思議そうに尋ねる。

淳司は、

「だってよ、お前らが俺達の『もっとも大事なもの』を、自分のせいで失うってわかってたら、自分から言っていると思うんだ、俺」

偽らざる本心を言う。

「だから、俺を含めてさ、犯人は自覚がねえんだと思う。俺はそう思うんだ」

自らに言い聞かせるように淳司は言う。

「それなら、この状況、確かに説明がつくね」

にっこりと微笑みながら総司が賛成する。

「……でも自分を疑わなきゃいけないなんて、ちょっと怖いな」

怯えたように翔子が呟くと、

「大丈夫。こういう時の『トモダチ』ネ」

ジャックが勇気づけるように翔子の背中を軽く叩く。

(……結束の方は、これでOKだ)

一生分の思考力を脳につぎ込み、淳司は思考する。

(……問題は亜季だ)

どうするか。

ショック療法がいいのか。

それとも、優しく何か言葉を掛けた方がいいのか。

普段通りにしていればいいのか。

それすらもわからない。

彼女がこんな弱さを持っているとは思えなかった。

目の前にいる彼女は『瀬川亜季』とは違う人物なのではと錯覚を起こすほどだ。